2004年10月21日

ブランド分類あれこれ

シルバーアクセサリーというのは分類の非常に難しいものだと思う。
テイストやブランドの意向によってファッションの中でも一ひとくくりにし難い面があるのだ。
・一人ないしは数人のデザイナー・職人主導のブランド。
・ショップもしくは企業主導のブランド。
・インポート。

強引に大別するとまずこうなると思う。その上でもう少し細かく見てみる。
デザイナー主導のブランドはそのとおり、製作者がネットや自店舗を介して直売、拡大すれば代理店を通して展開。ブランド戦略は主に製作者の思いを本人が表現していく。
ショップや企業が展開しているものは、主に恵まれたインフラを生かしたプロモーション。ショップであれば自社系列に一気に流すことで爆発的に浸透させることができるし、アパレル企業も所有する流通網を生かして広く出していける。広告を打つ体力もある。えてして作品はファッションアイテムとしての意味合いの強いものが多い。
インポートは代理店任せというところか。デザイナーの来日なども、営業に近い。本人が販売店を把握して企画しているとはなかなか考えにくいものがある。

ことレディースの場合、これまで挙げてきたブランドとは趣が違うことが多いように思う。ジュエリーのテイストが好まれるので、必然といえば必然か。
ティファニーをはじめとしたいわゆるスーパーブランドのシルバーラインは、鞄や服の延長で捉えられている。男性物においてはシルバーアクセというものはアパレルとはやや切り離されている面があるが、女性はそれほどでもない。手作りの職人芸とかそういう問題ではないのだろう。ハンドメイドといっても、メンズなら職人、彫金師というところ、レディースならまずジュエリーアーティストとなるのが普通だ。
レディースといわれて僕などがまず浮かぶのは、フォリフォリや、ホワイトトラッシュチャームズになる。
どちらの展開を見ても、メンズブランドとはまったく異なる。

ジュエリーとしてのシルバーと、メンズアクセにおけるシルバーには、大きな差があるように思うのだ。
その点ミーハーな雰囲気もあるものの、セレクトショップというのは両者の中間点をつないでいるような気もする。
まず、ジュエリーに求められるものに、見栄えを飾る以外に心理的作用がある。わざわざ高額を出してまで買う以上、何らかの満足心を求めるのが必然であり、それが現実だと思う。それは虚栄心であり、自己満足であり、願掛けである。
例えば、「かわいい」と思うアクセサリーを買うにしても、指にちょこんと付いているのが道行く人に見られてかわいいと思われようというよりも、自分がかわいいと感じる小物を身につける満足感、これが実のところ重要な意味を持つのではないだろうか。
明確に言葉にするのは難しいが、たとえばレゴ。プラモデル。キンケシ。ラジコン。モデルガン。フィギュア。ミニ四駆。男なら判るだろう。この感覚とシルバーアクセサリーに通じるもの。
ヒンシュクを恐れずに言えば既製のブランド価値に敏感なのも女性であるし、流れを汲み取って価値の出るブランドに目ざといのも女性である。男がブランドモンに流されたりしないとは決して口が裂けても言わないが、一般論でのことだ。
それは別に女性の見る目に劣るものがあるというでなしに、ファッショントレンドの移ろいの速さによるところが大きいだろう。と、まあフォローしておく。
まあどうせこんなところ見る女性はマイノリティというか、メンズアクセにも理解ある人が多いと思うのでそんなに心配はしてないが。
結果として戦略が当たったホワイトトラッシュは一気に伸びた。完全にインポートで、母体があって日本支社が出来たという形である分資本も大きく、僕の身近なところでは所属する広告研究会の関係イベント「ミスオブミス」(ミスキャンパスのグランプリ)のスポンサーになり、冠がついた。(ホワイトトラッシュチャームズプレゼンツ・ミスオブミス2003)
そして六本木ヒルズのようなトレンドスポットに店舗を出した。チャーリーズエンジェルにアイテム提供をし、コラボレーションアイテムを作り、ブリトニー、アギレラなど旬なスターも着用、日本に入ってくるや藤原紀香愛用の触れ込み。トレンドに敏感な女性がほうっておく理由はない。

シルバーという素材自体がそれほど女性への訴求力に富んでいるわけではないというのもあるのだろう。
やわらかい光沢といぶし銀のくすみが魅力だが、女性支持の高いディオールのアイテムはメッキ制で素材はスチールが多い。先駆者的なヴィヴィアンウエストウッドも同様だ。アーマーリングが他のアイテムに比べてやけに高いイメージのある人もいるだろうが、安いヤツはシルバーじゃないからだ。(公表ではホワイトメタル・メッキ仕上げ)

結果としてだからなんだといわれたら別に何だというわけではない。
BLOOMなど先入観を捨ててみれば結構凝ったアイテムもたくさんあるし、アルページュ、ロイヤルオーダーなどのシルバーブランドも人気だ。エムズコレクションのレディースラインも地位を得ているように思う。
そのなかであえてこのように書いたのはひとつはカットスロートにおけるスカル一辺倒への疑問が波及しつつあること、そしてそれ以前にシルバーアクセというものの普及を進めることが業界にとって今求められていると感じていることによる。
既存の顧客層の中でカットスロート参戦者や新進気鋭のブランドがいくらがんばってみても、シルバーに日常触れていない人々へは決して届きえない。
電車の中吊りで、auが携帯ネットをPRしていた。その中に挙がったサイトにライオンハートの携帯ショップサイトがあった。例えばそれも今までシルバーに縁遠かった人を取り込む導入部になるだろう。ライオンハートの展開ならば受け入れられやすいに違いない。
そのようにしてシルバーアクセサリーという分類の難しいものが広く認知されていくことによってこそより急速な活性化が望めるし、アイテムの多様化もより必然性を強めていく。
今後も分類の難しさは変わらないだろう。しかしいつかより強い市民権を得たならば、分類の必要もない独立したジャンルとなるに違いない。
posted by 遼 at 22:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ブランド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/861732
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック