2005年07月09日

総括カットスロート

頃合かもしれないので、カットスロートについて一旦整理してみてみたいと思う。
現状はリンクを飛んでいただけばわかるように、機能していない状態に陥っている。そのあたりの実態も含めて考えてみよう。

まず企画の整理をすると、15ブランドの売り上げバトル、勝てば勝つほど優位に立ち、最終的に成績がよいものにはメジャーへのチャンスが与えられる。まあ何をもってメジャーかという話ではあるが、この場合理論的に言えば販路と露出だろう。
企画の出来不出来などは結局のところ結果論でしか語られないものなのでそれ自体に点数つけて評価というのは難しいが、結果から言うと今参戦ブランドは9。生き残りをかけるには11必要だし、まともに回していくには本来参戦を狙うブランドが審査を通るかという段階を経るくらいでなければいけない。
サッカーのJリーグで昇格降格というのがあるが、「昇格したくない」リーグがはたして白熱するだろうか。モチベーションの高い人間同士は白熱するだろう。しかし、モチベーションや興味関心を喚起することは出来ないに違いない。それをそのまま言い換えれば、新たな参戦者、新たな顧客の気を惹けないということになる。


開始から一年ほどして、チャンピオンズリーグがメディアや大規模ショップで扱われ、知名度はむしろ上がっているはずである。にもかかわらずなぜ衰えを見せているのか。
魅力あるアイテムの不足は確かに一つの真実だろう。しかし随時商品が入れ替えされるネットショップというものは案外回読性が高く、お気に入り登録しようものなら暇な時に回って見るだけでもするものだ。ポンと面白いものが現れるかもしれない・・・という程度に見ている人が少なからずいてもおかしくはない。
それがさっぱりだということは、どこか欠けた部分が改善されることなく継続的に存在していると考えられる。
コンテンツの面で考えてみると、掲示板が設置されている他は一言コメントのみのカタログとランキングになっている。宣言ボックスが今年から設置されたが、参戦者同士の罰ゲームの出し合いでははっきり言って当事者以外には魅力があるとは思いがたい。
インディーズ、すなわち個人レベルでの製作者サイトで楽しめるコンテンツが何かと考えると、それはやはり制作プロセス、制作に関し作者自らがダイレクトに語ることにあるだろう。それが見ごたえのあるものであれば必然的にアイテムにもハクがつくし、説得力が出る。アイテムだけで説得力を持たなければというのも一理あるが、逆に中身が空っぽな制作の産物には魅力がないのだし、政策に関する哲学をどこかしらで見せることがなければ個人製作など趣味の産物でしかなくなってしまう。
言うべきことを言い、プロの製作者であるとはっきりさせてこそアイテムはプロが作ったものという保証、すなわちブランド=焼印が押されるのだ。趣味で素人が作ったアイテムにブランドネームと刻印を打ったところで、一般人が自分で芸名を名乗ってサインをしているのと同じである。一般人でも下手な芸人よりジョークの面白い人は吐いて捨てるほどいるが、だからってその人にサインをもらおうと思うわけがない。
そういった意味で、インディーズ支援と銘打って行われているカットスロートの企画には、インディーズ製作者たちがプロフェッショナルであるとする要素に欠けているといえる。そんなものは自分次第だというのではさすがに支援なのか少し疑問だ。おんぶに抱っこでは仕方ないと思うが、利用する価値が販売網以外に見当たらない。そういった点も参戦者不足の一因かもしれない。インディーズ製作者にとっては販路以上にまず広報および広告網なのだから。
「知らないから興味がない」だから買わない、というのは単純だが大きな要素だろう。実際今ではカットで僕にとって一番のお気に入りはZEKEだが、当初は全然興味がなかった。というより、あまりに知らないので印象がなかった。時間をかけて視界に繰り返し入ってきているうちに、やっと焦点が合うのだ。
FALやストフリがなかったらとっくに見なくなっていたと思う。
こういった負の要素や欠けている点が、長所を上回ってしまうと一般の目にはその数字のままマイナスに映る。良し悪しで言えば悪いイメージになる。マイナス分が大きいほど悪いイメージになり、マイナスイメージを超えるだけのプラスイメージがない限りはなにをしても悪いイメージの範囲内のことだ。
システムが悪化したわけではないのに、イメージの低下が現実にポイントに影響している。年末年始ごろに比べ、当時いるブランドですらポイントが極端に落ちているという事実がそれをあらわしている(もちろん販路の減少、特にモバイル、というのもあるが)。同じブランドなのに全体の低下に伴って売り上げを落としているわけである。
こうなってくると、いかにしてカットスロートというもの自体を作っていくかという問題まで話は及ぶ。是非はいろいろな見方があるかもしれないが、盛り上がりが最大に達した年末は、参戦ブランド間でのコミュニケーションが機能していた。
極端な物言いになってしまうが、それに加わっていた度合いの強いブランドほど「カットのブランド」で、そうでないほど「外様」のイメージがあるように見える。それは僕が長期的に参加していたせいもあるのかもしれないが、「アッシュ系ブランド」「カットスロートブランド」「外部ブランド」というような構図がちらほら見える。この表現だと内輪的だというマイナスイメージをもたれそうな気がするが、アッシュ先導での企画でない現状、参戦者が主体となって企画をコーディネートする必要があるので、最近のZEKEが取っているスタンスは的確だと思う。そこでタミーラワーカーやマサライなどの新風がそこに入り込んでいかないと企画が回らないだろう。
BBSでのじゃれあいがファンをひきつけるとは思っていないしあくまでアイテムありきだというスタンスを変える気はないが、今のままでは「繰り返し見る」ことをしなくなる。更新も週一だし、BBSだって頻繁に見ても何もない。だんだんと閲覧頻度が低下していくのはごくごく必然的だ。
その点について僕はASHが動いてもいいと思っている。ASHにしてみれば儲からないしこの上負担増すくらいなら終了したいというのもあるのかもしれないが、放任で回すくらいならそれこそけじめをつけたほうがいい場合もある。
投資価値があると踏んで行っているならば、いまこそ注力するべきで、いよいよ運営側も岐路に立たされていると僕は思う。
はっきりいってせっかくの企画なのに、もったいないと思うのだ。アクセサリーがらみの仕事をしてみたいという気持ちがある僕にしてみれば。LSDツアーもあってたいへんなのだろうけど・・・
posted by 遼 at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | カットスロート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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