せっかくなので、これを期にいろいろなブランドについて思ったことを書き散らしてみる。
これは完全に個人的な主観となるだろうから、言い訳のようだけどあらかじめそこは理解して頂きたい。
印象論や推測が出てくるはずなので、全てが客観的事実のように誤認されてしまうと責任を負えなくなるからだ。
まず、薄々思ってはいたのだが、ジャスティンデイビス、過去にいろいろ反感を持っているような言い方をしたけれども、ここまで来たらこれはもう認めざるを得ない。
造型に関しては見ての通り言うことなしだ。これは何も仮面や翼、エンブレムなどエレガントなモチーフが好きだから撤回、ということではなくて、これまで引っかかり続けていることがどうでも良くなったのだ。
では何が、というと、まずジャスティンその人の存在が良く判らないこと。ブランド名になるくらいだからもちろん代表人物なのはわかりきったことだけれども、この人が技術者とは露出の仕方やモノを見てもどうも思えない。
原型師を日本で雇って作らせているという話も、色々なショップや制作者から、まあ、よく聞く。
要するに「監修」みたいなポジションで、実際それで良いと思うのだけど、なぜかそういう話はタブーみたいというか、直営店とかチェーン展開するショップではえてしてセールストークにウソが多い。
アクセサリーはステイタス性を売り物にしてるとこがあるからなのだろうけど、それこそ「メッキ」だよなあ。
ジャスティンに話を戻すと、毎度毎度新作のテイストに一貫性がなさ過ぎるのが気になっていた。これもう絶対昔と作った人違うだろ、みたいなくらい違う。
結局一貫して残ったのはケバイくらいのパヴェ、ではちょっとな、というのが敬遠の理由になる。なんというか、シーズンごとに買い換えるような、数を集めるような、そういうものをアクセサリーに求めてなくて、長く愛着を持って持ち続けることに意義がある、そういうものだと思っているから。
でも、ZEKEを思い出すような繊細な翼のハヤブサとか、バランスの取れたレイアウトで作られるエンブレム、それに全体通して曲線や直線、面の仕上の奇麗さは文句つけるものではない。
アイテム単体はどれも高レベルだと、それははっきり言える。
一方、最近ちょっと良くなったかな、と思ったらずっこけたのがロイヤルオーダー。
線も面もボッコボコじゃないか・・・画像がアップに耐えられていない。ディテールが潰れている。粘土細工みたいになっておる。
一体なんでこの写真でGOなんだ??もうわけがわからない。
ウルフマンB.R.S、あんまり触れない方がいいのかもしれないんだけど、なんだかなあ・・・。
10代の頃、まだそれこそ出来立てみたいな時は、狼ってかっこいいなあ、とか思ってたのだけど、なんかどんどん変な方に・・・
まずデザイナーの下の名前が何故か変わってるし、虎の造型のよさに比べて狼の造型がお粗末過ぎる。なんで?
今回新作として並んでいるのがまた・・・
パヴェ、流行にのって出した感はまだいいですよ、ニーズもあるんだろうし。でも、写真で見る限りどうしてもこれ、土台に石を貼り付けたようにしか・・・明らかに不自然じゃないか。昔おもちゃでこんなんあったぞ。
6万も7万もするバングルは平打ちのプレーンバングルに一発キャストのパーツくっつけただけだし、石もオニキスや人工ルビーじゃ高いはずないし、昔はまだコストパフォーマンスで入門ブランドとして成り立ってた気がするけど、これはちょっと。
ウォレットチェーンだってクロムハーツのシリンダーチェーンに狼くっつけただけみたいになってる。ってこれについては「この様式が廃れてきているのを残していきたいからあえてそうしている」と解説してあるけど、だったらナスカンがクロムハーツまんまなのをちょっと工夫したらいいじゃないか・・・20万も取るならそういうとこ、気を配ってもいいんじゃないかなあ?
そうでないと結局消耗されて消えていくだけだと思う。
どこから出てくるのかわかんないけど他に比べてすごい販促費があるのだから、作る方にも生かして欲しいぞ。
あとShare One's fate、なんかスカルもハンサムになったし全体にデザインのバランスが良くなってるし、相変わらず無骨だけど造型が繊細になってきてる感じ。
で、これ掲載が巻末近くの見開きなのだけど、多分広告ページで、編集部の制作じゃないんだと思う。
それが、掲載の画像がWEB素材から使ったのかな?解像度が足りなすぎてモザイク状態・・・
一体誰が作ったのか。これはないだろ。つーか発行前にちぇっくしなかったのか??だれも疑問に思わなかったのか??
まあ、編集部の記事ページでこんなんなってるケースも結構毎回のようにあるけど。
で、モノに関して、デザイン的に繊細で上品なのも結構揃ってきてるんだけど、基本的にバイカーな感じの仕上げなのでコーディネートに悩む感はある。
ビッカビカの鏡面で!って言ってやってくれそうな気はするけど。制作者がすごいユーザーを意識したコメントの多い方なので。
でも、持ち味を消してしまうことにもなりえるからなー。
さて。とりあえずこんなところで。まだなんかあれば次回。
工房に訪ねた時に、ジャスティンっぽい原型が転がっていたので聞いてみたら、快く「僕がやってますよ」って教えてくれました。