2011年05月16日

DESIGN FESTA Vol.33

ちょいちょい行っているデザインフェスタを今回も見てきた。
この手のエントリを書くのは随分久しぶりだな、と不思議な気持ち。
やや停滞気味の業界の状況もあって、なかなかシルバー関係では動きが少ないのが気になるところ。
一方で女性参加者が多く、出展者でもビーズ等を用いたいかにもな「手作りジュエリー」は活発に見える。
この辺りは市場云々というより商用のプロダクトと半ば趣味の手芸の違いなのだろうか。
地金相場が高騰している中、非ビジネスの創作としてのシルバーアクセサリーはしんどい物があるのか、出展数は一時に比べてかなり減っているように感じられた。

そんな中今回のデザインフェスタで目立っていたのは、広くブースを取った合同出展、STRANGE FREAKLegioMadeDual FlowAbility Normal、SOW、SKURANGERのグループ。
インパクトのある出し方をしていたのはこの位で、他に印象にあるのはFUNKOUTSが出ていたこと、あとはアトリエDOVECannabisなど毎回出展しているブース程度で、これまでに見たことのないようなスマッシュヒットは特になかった。
和彫り系のハンドクラフト制作者はいくつかあったが、この辺りはより一層職人の趣が強く、デザインなどクリエーティブ面での差別化が難しいので言及しにくい。
大手がこうしたイベントに乗り出す半面小規模が減っていく構図はまさに不況を感じさせるものがあり少々辛いものがある。

個人的な収穫としては、目を引くエグいアイテムの印象でもっと痛いブランドかと思っていたLegioMadeが思いのほか繊細で真面目なものづくりなのだなということや、マークしていなかったSKURANGERの写実スカルがなかなかなどうして精巧であったことなどの発見があった。
あとはJ.Oが投入してきたレザー製品の雰囲気に統一感が合ってよろしく、いよいよブランドが確立されてきた印象を受けた。

そういうわけでまったくもって停滞しきっているというわけではないし、クリエイターそれぞれ当然のことながら努力と進歩をつづけているわけだが、もうそろそろかつてのシルバーブームに引っ張られてきたファン層以外からの掘り起こしが必要な時に来ているのではないかとも思う。
繰り返しデザインフェスタをはじめとしたクリエーターイベントに来ていて、クリエイターを志す人たちを多く見てきたが、実際次々と消えて行っているわけで。
彼らがブランドオーナーを目指していたのか、趣味の創作で行っていたのか、その実際の所は僕にはわからないけれど、これらのクリエーターイベントでアクセサリージャンルが衰退してしまうのは一個人として歓迎できないことだ。

これらのイベントは即売会というよりも展示会の趣が強く、おそらくイベントの主力となるであろうイラスト系にしても大判の絵画でなくポストカードやA4イラストを買い求める人が多いだろう。客単価もそう高くない。
そういう意味では、何万もするアクセサリーがじゃんじゃか売れることは今後もまずないと思う。ここで稼ぐという狙いはかなり厳しい。
つまり何が言いたいかというとアクセサリーのクリエーティブ的価値を試す場になるということだ。
来場者に銀オタなんていう種族は多くない。が、アート的感度は高い。そういった層にシルバーアクセが格好いいと思わせる、これが第一歩になるのだろう。シルバー好きな客層に欲しいと思わせる訴求より前の段階になる。
もっと掘り下げてしまえば、「シルバーアクセ」という枠以前に「魅力的なクリエイターのブース」と魅せることも必要なのかもしれない。
やはりフェスタ全てを見て回って、人の注目が集まるブースというのは演出がキモになっているように感じられた。限られたスペースにクリエイターの世界観を表現すること。
僕が買い物をしたあるレザークリエイターのブースでは、ひっきりなしに「ブースの写真を撮っていいですか」というやりとりが行われていた。
純粋なアクセではないが、シルバーやブラスで作られた手作り時計のGothic Laboratoryはだいぶ盛況に伺えた。価格も特段安くはないが、まず「見てみたい」と思わせるものがあったわけだし、見た感じ接客のうまさによるところもあったように思う。すごく曖昧なことだけれど、立ちどまりやすい、見やすい雰囲気というのは実際あるのかもしれない。
マーケットである以上に表現を展示する場と考えるなら、そういうところから入るのも一つあるのかもしれない。そこから未来のファンを獲得する、ということ。
そうして気を引いたところから次のステップへのギミックはフライヤーであったり、まずはその世界観を手に取りやすい小物、今回ストフリさんなどはスカルのフィギュアやコラボTシャツを販売されていたが、そうしたところからブランドを認知してもらうということ。むろんそこにはWEBや店舗等への誘導が仕込まれている、と。
絵を見てほしい人がそれをポストカードやTシャツ、トートバッグという媒体で持ち帰ってもらうように。

0514001.jpg参考:ストフリフィギュア

まあ…気付いたらこれAISASの法則(※)になってきててちょっと考えがプロモーション屋の方向に進んでしまったが、常々シルバー業界はもっと広がっていくべきではないかと考えていたこともあって。
もちろん、そういうのが好きな人とディープに触れ合う場にもなりえるわけで、使い方はそれぞれ。
ああしたらいいこうしたらいいといったってそれは僕個人の願望に過ぎないし、今のままで悪いということじゃない。決して否定しようということじゃないので、関心のある人は次回ぜひ行ってみてほしい。

細かい部分で思うことは他にも色々あったけど、ちょっと収拾がつかないのでひとまずこんなところで。


※AISAS… A(Attention:注目、認知する)I(Interest:興味を持つ)S(Search:検索する)A(Action:行動、購買する)S(Share:情報を共有する)という消費行動プロセスのこと


posted by 遼 at 16:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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